神社は何かを感じずにはいられない場所

森
諸事

古来より多くの神社が鎮座している場所には、その場所に鎮座している何かしらの理由がある。

創建からの歴史の古い神社において、差し詰めその理由として多いのが「場の力」「自然のエネルギー」を感じるということである。

深山幽谷の木々に囲まれた道なき道を進むと突如としてぽっかりとした空間が現れる。空を見上げることができ、その場所に立ち止まり息を整え気を落ち着かせるだけで何ともいえぬ気の充実感、自然のエネルギーが満ちていることが分かる。そんな場所は、古代祭祀を執り行われる神聖な場として重要視されてきた。

樹木の神聖視化

神社の御神木

また、大きな岩、年を重ねた太い樹木といったものは神の宿る「依り代(よりしろ)」として祭祀の中心的な役割をもつ対象とされた。他にも豊富な水を落とす滝、人の立ち入りを許さない迫力を持つ山、絶え間なく寄せては返す波が打ち寄せる海といったように、その神聖視される対象も広大な場合もある。

これらの場所、依り代がある場所は、神によって選ばれたが故に「場の力」「自然のエネルギー」を訪れた者が感じやすいということになる。当初人はその場所に赴きその都度、神をお招きした。そして祭祀を通して神と向かい合い大いなる御神徳をいただいてきた。

場所に神社の建築されるようになる

神社の建設

神域として祭祀が行われるようになった場所には、時代がくだると仏教の影響もあり建築物をその場所に建てるようになり、現代に伝わっているような神社という形を為している。

このように、神社は元々木々で囲まれたような「場の力」「自然のエネルギー」を人が感じられる場所が神域とされるようになり神社が建設され鎮座している。